2024年度 大阪府公立一般入試問題分析と今後の受験に向けて求められる力(理科編)
▶分析
大問構成は、例年通り、地学・物理・生物・化学のそれぞれ1題ずつの4題構成でした。地学は地層、物理は運動、仕事、エネルギー、生物は生殖、遺伝、化学はイオン中心の出題でした。
地学はすべて中1内容で22点、物理は中1内容3点、中3内容20点、生物は中1内容4点、中3内容19点、化学は中1内容2点、中3内容20点だったので、学年別に見ると、中3内容59点、中2内容0点、中1内容31点分でした。例年であれば、全学年の内容が出るので、中2内容が全く出ていないというのは非常に珍しいです。今年は中3内容が多かったのですが、横断的にすべてのパターンを網羅する指導で十分対応できたと思います。全体的に問題文中にヒントがあり、知らない内容も出題されましたが、問題を読めば書いてあるので、対応できたと思います。記述問題については、昨年は1問のみでしたが、4分野とも1問ずつ出題されていました。少し答えにくいものもありますが、ほとんどの生徒は答えられたと思われます。計算問題に難しいものはありませんでした。昨年よりは少し難易度が上がり、トップ校以外では差がつきそうです。天王寺や三国丘などトップ校では満点もいると思われます。
▶求められる力
立志館の本科授業、演習、集中、公立特訓を演習していればほとんどの問題は十分に対応できます。また、基本の徹底を今一度意識する必要もあります。教科書には載っていない初見の実験・観察の結果から考察されることを、既習の知識を使いこなすことで論理的に捉える力、さらに、それを論理的に表現する力が問われています。重要語句や公式を単純に暗記するだけでは解答できない問題形式なので、普段から科学的な現象に対して仮説を立てて、なぜそうなるのかを常に考える学習を早くから積み重ねることが必要不可欠と言えます。