今回のわくわく科学実験室は前回よりパワーアップさせた「原子と分子を学んで、-200℃の世界を体験しよう!」というものです。液体窒素で薔薇をバラバラにしたり、ボールをカチコチにしたり…分子と原子っていう目に見えないものを勉強して、不思議な世界を体感してもらいました!(※実験は、きちんと安全を確認した上で行っております。)さあ、そんな楽しかった今回のわくわく科学実験室!写真は、担当の安藤先生と小さな科学者たちです。
今年もわくわく科学実験室の季節がやってきました。
今回のテーマは「原子・分子と超低温-200℃の世界」!
液体窒素を使った実験は以前も大好評でした。
子どもたちはこれから何が起こるのか興味津々で先生の登場を待ってます。
ちなみに写真は今回のポスター。
授業が始まるまでの間、原子の記号クイズ!
原子の記号は中学2年生で学習する内容です。
もちろん初めて目にした子どもたちばかり。
ただ、子どもたちの知的好奇心はくすぐられた様子。
「酸素はO、水素はH・・・」必死で暗記している子どももいます。
覚えてくれた原子は物質をつくるもとになる粒で、その粒はたった100種類。
積み木を重ねていろいろなものをつくることができるように、世の中のものはすべて原子を組み合わせてできた作品なのです。
もちろん肉眼では見えない世界。子どもたちは思いおもいに空想をめぐらせている様子でした。
砂糖を水に溶かすと見えなくなります。
でも、ほんとになくなったの?
実は小さな粒になっただけ。
普段何気なくしていることも科学の眼で見れば
ワクワクがいっぱいです。
「水50c㎥とエタノール50c㎥を混ぜ合わせると何c㎥になるでしょう。」
大人でも間違えるこの問題。もちろん100c㎥になると思って確認の実験をしてみると・・・。実はエタノール分子の隙間に水の分子がうまく入り込み、100c㎥にならないのです。水やエタノールも粒の集まり。これからは飲み物などの見方が変わるかも。
「夏の暑い日、プールサイドのコンクリートの上をうっかり歩いてしまったときの様子をやってみてください。」見学に来ていた先生にムチャ振り(笑)
コミカルにぴょんぴょんと飛び跳ねる姿を見て教室内は笑いの渦。先生、原子のマネ、完璧です!
物質をつくっている原子や分子も、飛び跳ねた先生のように、温度が高いほど飛び回っているのです。その速さは気体ではマッハ2ぐらい!
写真は小包をつくるときなどに入れる空気袋の緩衝材。ぎゅっと握ってみよう。
「あっ、熱くなった!」。袋を圧縮することで、粒がより激しく運動することになり、温度が上がったんですね。
「では、空気を一気に圧縮して、紙(ティッシュ)を燃やします。」
暗くした教室で子どもたちは固唾をのみます。
「えいっ!」という掛け声とともに大きく炎があがります。この実験も大好評です。
「一番低い温度は何℃でしょうか。」
「マイナス100億℃!」など思いおもいに発言します。
実は低い温度には限度があります。
粒が動かなくなったときが一番低い温度で-273℃。さすがに、ここまではいかないまでも-200℃の世界を体験!
いよいよ液体窒素の登場です。普段の生活では見ることのできない世界に子どもたちも釘付けでした。
もちろんバラをバラバラにもしましたよ(笑)
小学校、中学校で学習する理科は科学の世界の全体像を学びます。
そして、身の回りで起こる事柄を科学の眼で見てみると、すべてが論理的につながっているのです。
そのつながりを知っていく楽しさは何物にもかえられないものです。
このわくわく科学実験室を通して理科の楽しさを感じてもらえたら幸いです。