大阪府教委は9月20日、全府立高校の入試で、受験生が希望すれば、英検や英語能力試験「TOEFL」の成績を、英語の入試得点に反映させることを決めた。2017年4月入学の受験生(現小6生)から適用する。府教委によると、都道府県立校全体の取り組みとしては初めて。
同日の教育委員会議で決定した。中学3年生までに取得した英検の級数や、インターネット形式で実施する「TOEFLiBT」などの点数を一定の割合で換算。入試で受験した英語の点数と比較し、高いほうの点数を最終的な得点と認定する。英検準1級(大学中級程度)かTOEFL60点以上なら、英語入試は満点扱い。英検2級(高校卒業程度)かTOEFL40点なら、入試は満点中8割の得点とする。中学時代までに培った英語力を適正に評価するとともに、小中学生の英語の学習意欲を高める狙い。
この日の会議では、府立高でハイレベルな英語教育を行うため、高度な英語力を持つ外部人材「スーパーイングリッシュティーチャー(SET)」を公募することも決めた。15年度から、進学校を中心とした6~8校に配置し、段階的に対象校を拡大。TOEFLの出題形式に沿った授業を行う。任期は原則3年で、教員免許を有していなくても府内だけで通用する免許を付与する。
中原徹教育長は、会議後の記者会見で「日本の国際競争力の向上を目指す。国際的に活躍できる素質をもった子たちをどんどん伸ばしたい」と話した。